恋愛LEVEL−2−
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他の学校の試験は無事に終わった。


あとは合格発表を待つのみ…そんな不安なまま卒業式を迎えた。


あたしは、入学式の日からの出来事を思いかえしていた。


奏と出会った学校…

ホント楽しかった…




「千秋ぃ…」


ユリが泣きながらあたしにしがみつく。



「ユリ泣きすぎ…」

とか言いながらあたしもうっすら涙目…


「っうぅ…高校…楽しかったね…」


「うん…楽しかった…うぅぅ…」


「千秋まで泣かないでよぉ!!」


あたしたちは涙か鼻水かわからないくらいぐちゃぐちゃの顔で抱き合う。


「ち、ちあきぃーーー!!!」



あ…号泣してるもう一人。


「と、智也…」


「千秋ぃ!!千秋が卒業なんてヤダ!!!」


智也はユリをあたしから引きはがして抱き着いてくる。


「智也…よしよし」

あたしは智也の背中をさする。


…智也、また背が伸びたんだね…
いろいろあったけど…
智也は可愛い後輩だよ…



「…千秋…」


「ん?」


「キスしたい…」


「ほぇ??」



智也はあたしの顔を両手で包み、そのまま大人のキスをしてくる。


あたしと…

あたしのクラス中が放心状態…



「っんはぁ!!」


やっと離れた唇を手で抑え、真っ赤になる。


「…あ…やっぱり俺ダメだ…千秋を諦めらんない…。っつうか、抑えきかない…行くぞ!!」



そう言ってあたしの手を引き、教室を出る。



「ちょっ!智也!!どこ行くの!!」



「決まってんじゃん!!俺ん家♪今から千秋をもらう!!」



「はぁぁぁぁ?!意味わかんない!!」



手を引かれて校舎を出た所で…




「ゴラァ…クソガキ…何してる?」





奏が不機嫌な顔して立っていた。
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