恋愛LEVEL−2−
恋愛LEVEL12
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「奏!行ってきます!!
」
「おう!午前中には終わるだろ?ってか、昼には戻れ!!」
「はいはい」
「いいか?男には気をつけろ!!
ってか、なんでそんな可愛い格好してんだよ!!化粧なんかすんなっ!!それから…」
バタン…
無視…しとこ。
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4月。
あたしは私大に入学した。
あたしの大学は、家から地下鉄で30分くらい。
ベビーピンクのワンピスーツを着て、大学の門をくぐる。
《入学式》と書かれた看板を横目に中に入る。
さぁぁぁっと、桜の花びらを乗せたほんのり冷たい風が、あたしの髪の毛をさらって頬を撫でる。
桜の花びらがシャワーの様に降り注ぐ。
「綺麗…」
視界一面、薄ピンクに染まる。
「…綺麗だな」
あたしは知らない声にハッとする。
その人は、あたしの真横で、桜の花びらが舞うのを遠い目で見つめていた。
なんて綺麗な人…
こんなに桜が似合う男の人…見たことない。
「…新入生?」
「っえ、あ、はい…」
「そっか。もう入学式始まるぞ?」
「っあ!!!」
あたしは、その場からダッシュ…
「あ…待って。俺、永瀬瑛太。あんたは?」
「あたし…山瀬千秋…」
永瀬くんは、「あ〜お前が…」と言いかけて、軽く手を振って言った。
「よろしく、千秋ちゃん。」
あたしは、そのまま入学式会場に向かった。