恋愛LEVEL−2−
…なに?これ。
奏はあたしにさっきから何かを言ってるけど…
耳に入ってこない。
目の前の女の人は、他の人に抱き抱えられて、あたしの視界から消えた。
目の前で、奏があたしの腕を揺すって…必死に何かを…叫んでる。
さっき…
キスしてたよね?
どこかで休みたいって、胸を見て硬くなってたって、
女の人は言ってた。
あたしがここを通らなかったら…
どうなってた??
「千秋ちゃん!!」
あたしは瑛太くんの声で我にかえった。
「…あ」
奏が、瑛太くんを見て…
またあたしを見る。
あたしの手を…掴んでいる。
「さ、触らないで!!気持ち悪い!!」
あたしは、奏の手を振り払った。
奏は、何も言わずにあたしを見ている。
この場を離れたいのに、自分の身体じゃないみたいに動けない。
「千秋ちゃん…行こう」
瑛太くんがあたしの腕を掴んで支えてくれた。
あたしの足は、やっと動きだす。
「千秋!!ちゃんと話そ!!」
またあたしの腕をとろうとする。
あたしは、奏をキッと睨んだ。
「行こう…千秋ちゃん」
あたしは瑛太くんの腕にしがみつくように駅に向かった。
「顔色悪いな…大丈夫か?」
瑛太くんの優しい声にホッとした途端、涙が溢れた。。
あたしは、ギュッと瑛太くんの腕を掴んだ。
「今日は家においで…」
あたしは、コクンと頷いた。