恋愛LEVEL−2−


携帯のアラームで目が覚めた。


もう10時をまわっている。


あ…瑛太くんは…?



あたしはベッドからスルリとおりて、昨日着ていた服に着替えて、リビングに向かう。



リビングに瑛太くんの姿はなく、代わりにメモ用紙と鍵が置かれていた。



[休めない講義あるから行くね。鍵置いておく。]



あたしは直ぐに瑛太くんにMailをした。


[今起きたよ。一度家に寄ってから学校行きます。鍵はその時に返すね]



するとすぐに返信があった。


[今日、講義続くから鍵は千秋ちゃんが持ってて。夜、また家来ていいから。]



正直、ホッとした。


昨日の今日で、奏に会いたくない…



…とりあえず…家に戻って着替えなきゃ…



あたしは時計を確認する。

今の時間は、絶対休めない講義が入っているから、確実に奏は学校にいる。



奏のスケジュールを覚えている自分に苦笑してしまう。


こんな時に役立つなんて。




あたしは、テーブルの上にあった鍵を握りしめて部屋を出た。





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