恋愛LEVEL−2−

…勢いで荷物を持って出てきたけど。



どうすんの?!



このまま今から学校行く??



それとも瑛太くん家??



…どうしよ。




−ブブブッブブブッ−



奏から電話だ…




あたしは震える携帯をポケットにしまって、学校に向かった。




−−−−−−−

学校に着くとちょうど昼休み。


「千秋!!なにその荷物!!」

「フリマでもやんの?」


事情を知らない夕葵と涼太くんがあたしの荷物を見て言う。



「…これには事情がありまして…」


もじもじしてるあたしの上から瑛太くんが言った。

「千秋ちゃんはしばらく家で預かる事にしたから♪」


あたしは、えっ??と瑛太くんを見た。


夕葵も涼太くんも「え??」と驚いている。



「って事でいいよね?」


瑛太くんはあたしにニッコリ笑う。



「よ、よろしくお願いします…」

あたしはペコッと頭を下げた。



「千秋ちゃん4限までだっけ?俺、5限まで講義あるから、先帰ってて。」


「あ…うん。わかった」


「あとその荷物だけど、重いでしょ?俺持って帰ってあげるから。」


「えっ!いいよ…これくらい。それに…」


「…それに?」


「し、下着入ってるから…」


「あ…そっか。俺は気にしないけどね♪」



優しく微笑む瑛太くんと真っ赤になって俯く千秋…



「ちょっ、ちょっと?!何なの?!この甘い雰囲気は!!」


夕葵が冷やかすように言う。



「違う×2!!ちょっと訳ありで…」

あたしは必死に弁明する。


「そ。まだ何にもないよ?とりあえずは千秋ちゃんを預かるだけ〜」




瑛太くん…《まだ》…とか、
サラっと言わないでよ…

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