恋愛LEVEL−2−

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瑛太くんの家に入る。



…荷物をリビングに持っていって、とりあえずソファーに座る。


「……」

居候がソファーに座るなんて申し訳ないか…

次にフローリングの上に座ってみる…


「……」


お、落ち着かない…。


部屋をグルっと見渡す。


綺麗に整頓された部屋は無機質な感じだ。

家具や雑貨はシンプルだけど、ひとつひとつにこだわりがありそう。


一通りぐるっと見渡してからはまたポケ〜っとするだけ。


…何か…何かあたしに出来る事…ないかなぁ。



あ!夕飯でも作っておこうかな。



あたしは躊躇いながらも冷蔵庫を開けて中を見た。


「…な、何もない…」



瑛太くんは一体何を食べて生活してんだろ…




あたしは財布を持って買い物に出掛けた。


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あたしは両手にいっぱいの買い物袋を提げて、瑛太くんの家に帰っている。



「千秋ちゃん?」



声がする方に振り返ると、驚いた表情の瑛太くんがいた。


「な、何?その荷物?」


「え?あぁ…食材だよ。夕飯作ろうと冷蔵庫開けたら何もなかったから…」


「あぁ…最近外食ばっかだったから…」


「ダメだよ?ちゃんと食べないと…」


「はいはい…」


瑛太くんはそう言うと、あたしの手から荷物を取る。


「今日夕飯なに??」


「今日はオムライスにしようかな…と」

チラッと横を歩く瑛太くんを見ると、瑛太くんと目が合う。


「楽しみだ♪」


瑛太くんはニッコリ笑って言った。



その笑顔にズキンと胸が痛む。


…奏は、今日何食べるかな…。



あたしが家を出た事…


もう気付いた??




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