恋愛LEVEL−2−

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あれから何度千秋に電話しても、Mailしてもシカトされている…


喧嘩する事はよくある。

今回みたいな事は初めてだけど、

あれは事故だし…
話せばわかってくれるはず。


ひょっとして、家に帰れば「もぉ!!」とか言って夕飯の支度してるかもな。


まずは謝ろう。


あ。
千秋が好きなチーズケーキでも買って帰るか。



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小さいケーキが入った箱を片手に鍵を開ける。



いつもなら玄関を開けて、すぐに吸い込む夕飯の匂いがない。


リビングの明かりもない。



胸騒ぎと違和感が一気に襲う。



リビングは、朝俺が出かけたまま…


寝室は…?


リビングから寝室に走る。

寝室に入り、クローゼットを開ける。




マジかよ…





俺の知ってる千秋の服が何着かない。


引き出しを開けて、下着がない事にも気付く。




すぐに携帯を取り出し、千秋に電話する。



…出るわけない…か。




…鍵は??




玄関の新聞受けを開けて、ピザ屋の広告や電気料金の明細を掴んで玄関中に散らばす。



…ない。



ないという事は、出て行った訳じゃないのか?



実家か?





きっと実家だ。
実家に違いない。
この間の喧嘩の時も実家だったし…




ふぅ…と息を吐いて、髪をくしゃっとする。





…迎えに行こう。




俺は千秋の実家にむかった。
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