ふたごのChe_rry/~
みか
藤原裕也
***-****-****
********@****.**.**
結局、2人と1匹で、近くの総合病院へ行った。
その後、車で家の前まで送ってもらい、帰り際に教えてもらった彼の携帯の番号と、メールアドレス。
…それと。例の黒い鞄。
「よかったらもらってくれない?記念だと思って。」
そう言って、彼が鞄を開けると、中には綺麗に磨かれたトランペットが入っていた。
「売っちゃっても構わないよ。」
彼はバタンと鞄を閉じ、私の前にそれを突き出し、どうぞと言う。
「大事な物なんじゃないんですか?私、貰えません。」
「いいんだ。俺の事助けると思って貰ってよ。」
「いいえ!だめです!」
思いの外、言い方がきつくなってしまったようで、彼は驚いてしまった。
私には、彼の投げやりな態度が気になっていた……。
だから受け取れない。そう思ったのだった。
「……でも…預かっておくだけならいいですよ。」
彼は、切れ長な目で私を見詰めてきた。
少しの間黙ってしまってから、微かに彼の顔が笑顔になる。
「ありがとう。じゃ、連絡先教えておく。それでいいよね。その時がきたら…ちゃんと取りに来るから。」
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結局、2人と1匹で、近くの総合病院へ行った。
その後、車で家の前まで送ってもらい、帰り際に教えてもらった彼の携帯の番号と、メールアドレス。
…それと。例の黒い鞄。
「よかったらもらってくれない?記念だと思って。」
そう言って、彼が鞄を開けると、中には綺麗に磨かれたトランペットが入っていた。
「売っちゃっても構わないよ。」
彼はバタンと鞄を閉じ、私の前にそれを突き出し、どうぞと言う。
「大事な物なんじゃないんですか?私、貰えません。」
「いいんだ。俺の事助けると思って貰ってよ。」
「いいえ!だめです!」
思いの外、言い方がきつくなってしまったようで、彼は驚いてしまった。
私には、彼の投げやりな態度が気になっていた……。
だから受け取れない。そう思ったのだった。
「……でも…預かっておくだけならいいですよ。」
彼は、切れ長な目で私を見詰めてきた。
少しの間黙ってしまってから、微かに彼の顔が笑顔になる。
「ありがとう。じゃ、連絡先教えておく。それでいいよね。その時がきたら…ちゃんと取りに来るから。」