NAOKI【短編P5】
NAOKI
桜咲く4月。
入学式で初めてあなたを見た時、
まぶしさに目が放せなかった。
切れ長の目、
整った鼻筋、
ウルフカットがとても似合ってて、
誰よりキラキラしてたんだ。
それが片想いの始まり。
すれ違うだけで緊張し、
目が合うと一日中幸せだった。
中学の卒業アルバムで、
友達から昔の彼女を
教えてもらった時は、
可愛さにへこんだ。
学年で人気のあの子も、
あなたにハートの視線で。
どうか気づかないでと
願う日々だった。