薬指に光るモノ
本気じゃない恋
「桃花……俺と結婚してくれないか。」
その言葉を聞いた瞬間、あたしの時は止まった。
何かを言おうとしても、声が掠れて上手く言葉が出ない。
「あ、えっと……」
思考がついていけない。
あたしはただ、目の前にあるアイスコーヒーの氷をじっと見つめていた。
何故こんな展開になっているのかというと、それは遡ること3時間前。
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