アップルパイの恋人
『このアップルパイもダメだったんですね…』



二人でアップルパイ 頬張りながら


『どこがダメなのかなあ…聞いても言わないんだよなあ。お手上げ』



なんだか 私にはアップルパイを口実に 彼に病院に来てほしくて ワガママ言ってるとしか思えないんだけど…


彼は純粋に、おじいちゃんが求める味を探したいんだろうなあ


『あ、忘れるところでした』


名刺を彼に差し出した
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