アップルパイの恋人
『あなたの名刺?』


あ、そういえば私、名前も言ってなかったし



『あ、いえ。それは、アップルパイの。私、山本真由です。近くで事務してます…』


『そうなんだ…。昼休みにごめん。この店、行ってみるよ』


『なんか、普通の家らしくて、分かりにくいみたいで。詳しく聞いてみますね。毎日は売ってないんだそうです。あ。でも、スッゴク美味しかった!なんかリンゴがたくさんで…』


つい夢中になって…笑われてしまった。



『ぜひ 俺も食べてみたいよ。また、一緒に…食べ…ましょうか?』



『は、はい…』



恋が始まった…。きっと。これは恋!
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