アップルパイの恋人
アップルパイの人
もともと


本屋へ行くのは日課だったけど



なんだか お弁当食べるのが早くなって。


早く本屋に行きたくて。



今日も おすすめ文庫本をパラパラめくる



文字なんか目に入らない



アップルパイの香がするのを待っている



不思議と、彼はいつも甘い香なんだと 思って疑わない。



パラパラ本をめくる私の後ろを数人が通り…


何となく見た…



彼がいた。


間違いなく あの人。



アップルパイの人
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