生まれてきた意味
「ただいま。」

「おかえり〜」

お母さんは、心配で仕方なかった。

まさか…我が子がイジメに合っているかもしれない

苦しんでいるのかもしれない


「真沙美ちゃん………。」
「ん?……」

「学校で………イジメにあったりしてるんじゃぁない?……もしそうなら、お母さん学校で話をするし。克哉も真沙美が元気ないって気にしてたし……。どうなの?」


真沙美ちゃんにとって
自分がイジメに合ってる事を話す事は、恥ずかしい事だった。
例え家族であっても。



「あってないよ。心配しないで!」


真沙美ちゃんは、無理矢理笑顔を作った


本当は、助けて……
助けてお母さんと泣き付ければどんなに楽になるか。

イジメられる私が悪いのかも
お母さんに心配かけてしまう
恥ずかしい事のようで
言えない。


「そう…」

お母さんは、何かをかんじとった


明日、こっそり教室を覗きにいこうと考えていた。


引きつった我が子の笑顔


何かを訴える様な目

お母さんは見逃さなかった
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