スキ、やき
母さんに持たされた袋を持ち、暗くなった外に出る。
「圭くん」
僕の後ろには、いつのまにかミズのおばさんが立っていた。
「ほんまに、圭くん格好良くなっちょうね。」
『それ、朝も聞きました』
「そうやっけ?だって、ほんまに圭くん格好良くなっちょうけん。慶もね、圭くんに会いたくてたまらんかったがよ」
『そうですかね…』
「おばさんも圭くん大好きやけん、このまま居ってくれたら嬉しいがやけど。慶のこと、頼むけんね」
満天の星空の中、僕は何年ぶりかにミズん家への道を通った。