嫌いなのに・・
あいつ
春の季節!!
爽やかでとても気持ちよい春!!
この私、春野サクラは絶好な気分です。
「新しいスタートってなんか嬉しい!」
「サクラー早くしないと朝ごはん抜きよー!」
「ええ!ちょっと待ってよ~」
「早くしなきゃ洗物が片付かないでしょ!」
私は急いで制服を雑に着た。
「お待たせー!!」
今日は、食パンと卵焼き
おいしそうなあったかい食ぱんを見つめてると
「サクラ、何してるの。早く食べなさい」
お母さんは本当せっかちなんだからと呟きながら
時計を見るともう8時。
「やっば!!遅刻するー!」
と、焦りながらお母さんに質問する。
「そういやお父さんは?」
「お父さんならもう早く用意して仕事行ったわよ」
とお母さんは洗物をささっと片付けて言った。
私はもう一度時計を確認して
「もう時間ないから食パン持ってく!!ごちそうさま!!」
走りながらスクールバックを持ってドアを思い切り開けた。
ドアががしゃんと音をたてて開いた瞬間私は走った。
「いってきまーす」
そう言った後、道路を走ったら派手にこけてしまった。
「いったあ・・・」
膝を思い切りすりむいてしまった。
立とうと思ったら膝に激しい痛みがはしった。
恥ずかしくて無理に立ち上がろうとすると、すっと支えられた
私は、驚いて顔を上げたら・・
そこにいたのはイケメンとよく聞く有名な高橋陸だった。
でも、私は陸が嫌いだった。
偉そうで、わがままでとても嫌いだった。
でも悔しいけど顔はすごく整っていてかっこいかった。
見た瞬間ドキッとするような顔。
その陸は低いトーンでめんどくさそうに
「大丈夫か・・?」
私の方を向いて言ってきた。
「へ?」
私はおもわず間抜けな声を出してしまった。
「あ・・えっと、大丈夫です」
爽やかな笑顔で言うと
「お前名前は?」
突然聞かれたからびっくりして
また間抜けな声が出てしまった。
「お前びびりすぎだろ・・」
それだけ言うともう一回陸が聞いた。
「お前の名前はなんだって聞いてんだけど・・」
内心なんであんたに教えなきゃだめなの!!
って思ったが今口に出したら殺されそう・・。
「えっと・・春野サクラです・・。」
仕方なく答えると
「サクラか・・」
ッフっと不適な笑みを向けて陸は去って行った。