秘密のMelo♪y③*ウィーン編㊤*
「……だから」
「…うん」
なぜかあたしをソファに押し付けながら、目を合わせずにまるで言い訳するかのように言うかっくん。
「俺は最初から……そのくらいのつもりだったん…だし」
「そのくらい……ってどのくらい?」
「言わすかそれを」
だって分かんないんだもん。
聞かなきゃどうしようもないよ。
「……」
「ねえ~」
「……要するに、どうしようもねぇほどお前に惚れてるってことだよばかやろー」
…!
ほ…。
「…ば、ばかやろーってなにようっ」
「んだよばーか」
「あっ。また言ったぁ!」
…お互い、照れ隠しだった。
自分で言ったくせに、かっくんはものすごーくバツが悪そうにしている。
あたしだって、そんなこと言われて嬉しくないはずないし、恥ずかしくないはずもない。
…まあ、いいんだ。
結婚しようがしまいが…それが父様の策略であろうがあるまいが。
かっくんと一緒なら、なんだっていい。
なんだって……。
「……仕返しはするけどね」
いつか必ず!