秘密のMelo♪y③*ウィーン編㊤*
しかもそれが、かっくんを含めた全員の台詞だったこともあり、あたしは小さくなりながらもう一回言ってみた。
『も……もう結婚したらしいよ…? …ね、かっくん。まおが夢見てたんじゃないよね。父様そう言ったよね』
『言ったけど』
言ったよね。
うん。
言った言った。
うん…。
『うあーーーーーんっっ』
えええええーーー!?
泣くの? え、泣くの?
しかもなんで……。
『アッシュが?』
途端床に突っ伏して叫びだしたアッシュ。
他はみーんな、面白い格好で固まっていた。
『いや……なんつーか物好きだなおい』
『ってシュン!? え、それ失礼だと思わないのねえ』
『だってお前……こんな無愛想な男のなにがいいんだよ』
あそっち!?
そっちか…なるほどね、うん。
まおのことかと思ったよ。
……。
『いやどっちにしても失礼』
無愛想さではあなたも負けてないと思いますが。
てか、かっくん全然無愛想じゃないもん。
……あれ。ちょっと待って。その前に……。
『無愛想ってどういう意味?』
「ハァ…」