秘密のMelo♪y③*ウィーン編㊤*
そ……そうだよね…。
いくら公にしないって言ったって、完全に隠し通せるわけないんだ。
それにきっといずれは…世界中が知ることになる。
ああ…やだな。
なんで……そんな風に死を晒すようなことされなきゃなんないんだろ。
そっとしておいてほしいのに…たぶん、そうはいかないだろうな…。
『おい、マヒロ?』
「えっ…あ、うん。大丈夫…かっくんがいてくれるし」
『そうか…。まあ安心しろよ。今んとこはだけど…日本の医者数人しか知らないみたいだしな』
そう…なんだ。
でもあくまで“今のところ”…だよね。
『ちょっとーシュンー。なんで日本語で話すのよ!』
『うるせぇこっちの話なんだよ。もう終わったから、ほれ』
『あちょっと!! 人の携帯投げないでくれる!?』
…相変わらず賑やかなことで…。
ははは…と思わず乾いた笑いをこぼした。
『俺にもかわれーっ』
『ちょっとアッシュ、近寄らないでよ』
『ハディつめたっ!?』
『フンッ』
あ…みんないるんだ。
そして電話中だというのに遠慮なく大声で言い合ってるんだ。
らしいね。てからしいね。うん。
「真裕? なにぶつぶつ言って―」
「あかっくん! ばいばいっ」
―ぶつっ