秘密のMelo♪y③*ウィーン編㊤*
「だってだってだってだってだって!」
「わーったから落ち着け。そして座れ」
「……むう」
ぼっふんと勢いよく椅子に腰を下ろし、唇をとがらせてユウキの後姿を睨みつけた。
『カエデ……やっぱすごぉい』
『なんで“あの”マヒロを一瞬でなだめられるわけっ?』
『ふっ…。それは、そう! 愛の為しえる技!!』
あ、アッシュ。復活したんだ。
『アンタってほんとーに鬱陶しいわ』
『はう!?』
め、メイリー…。
なんつー容赦ない一撃。
でも確かに…。
『鬱陶しいかも』
『マヒロまで!? 初のダブル攻撃!』
さっきトリプル攻撃受けてたじゃん。肘打ちの。
…って……あれ…?
待ってよ?
えーと…。確かメイリーは同じ教室だったけど、シュン達は…違ったような。
なんでいんの?
今さら過ぎることに気付き、まじまじと彼らを見回す。
その視線に気付いた、人一倍勘のいいシュンが、あたしの言いたいことを即座に読み取って答えてくれた。
『コイツに呼び出された』
……なーる。
メイリーの強引さ、りんりん並みだものね。