秘密のMelo♪y③*ウィーン編㊤*
ユウキの過去と真裕の叱咤
―――……
そしてめくるめくことカレンダーかっこ日めくり閉じかっこ、七枚分。
とどのつまりは一週間。
とりあえず元通りの生活を送り出したあたし達だった。
「~♪♪~♪~」
鼻歌混じりにバイオリン。
こんな風に余裕があるのも、すべてはそこにかっくんがいるからこそ!
『楽しそうねー』
『てか……いや、知ってたけどさ。藤峰真裕のすごさは知ってたけどさ。どうもイマイチピンと来なかったんだけど…今納得』
『うん…。こないだまであと一歩足りないカンジだったのに』
『今、かんっぜんに藤峰真裕じゃん!! すっげぇー俺生で聴いてるよ! なにこれ夢? 幻?』
「じゃかじゃんっ。…きゃっは~~~っっ!!」
いやー楽しい! 思い通りに演奏できるって素晴らしいわっ。
「かっくん~❤まおできてた?」
「全体的には。…細かいこと言やーやっぱりまだ時々危ういな」
「う、うん…」
最近またちょっとね…。
あたしってなにかあると音楽に出るみたい。わっかりやす。
自分で言うのもなんだけど、わっかりやす。
「お前が分かりやすいのは世界中公認のことだ」
「なにおっ。このっこの」
ていっていっと猫パンチを繰り出してみるも、難なくかわされる。
てかもう、存在自体かわされてる気がする。
……気のせい?