秘密のMelo♪y③*ウィーン編㊤*
えへへへへー。きょおっのごっはんーはなーんだーろなっ?
るんたたるんたたとスキップしながら、集まっていたシュンの家を逃げるように出ていった。
リジュが『そんなマヒロも好きだわよッ』と言っていたような気がするのは、きっと気のせいでしょう。
「ねえね、今日バイオリンおせーてね」
「ああ…いいけど。でもお前、俺なんかに教わるようなことねぇだろ。勘が戻れば済む話で…」
「そんなことはありません」
自分をね、そうやって卑下してはいけませんよ。
「いや、してねぇだろ」
よく考えてもごらんなさい。
あなたかの星野楓ですよ?
山ほどあるでしょう教わることがさ。
「てめェを棚に上げてなに言ってんだコラ」
そんでできれば、ついでにドイツ語も教えてくれると助かるんですが。
で、さらにできれば、おべんきょおにかこつけてぎゅーとかちゅうとかしてくれると嬉しいんですが。
…ダメっすかね?
「それはいい」
「いいのかよ」
思わず突っ込んだよ。
びしっ。…みたいな。
…なんてーことを言ってる間に、早くも別荘の門に着いていた。
「ただーい…」
「おっかえり~♪♪」
「……」
「……」
「……」
「……」
……え"。