秘密のMelo♪y③*ウィーン編㊤*

…で、結局。


「こお?」


「なにをどうやったらそうなるんだよ。真逆じゃねぇか」


「え、じゃあこお?」


「ハア…」


…むう。

ため息何回目だよう。


…結局、なぜかあたしはかっくんに教わってたりする。

ケインのところに来たはずなのに、これじゃいつもうちでやってるのと変わんない。


『俺らもう一ヶ月はこれ練習してんのに、明らか初めてのマヒロの足元にも及ばなかったくね?』


『そりゃそうよ。あれでも天才少女藤峰真裕だもの。あたし達が敵うなんてそんなおこがましーこと考えちゃダメよ』


あれでもて。

あれでもてなんすか。


「そりゃ一見ただの間抜け娘だし」


「……」


かっくんてさ…。

やっぱ、すんげぇひどくない?

仮にも愛する奥さんに言うセリフじゃなくない?

てかそんなかっくんも大好きよってあたしちょっとへん?


…ううんっそんなことないわっっ!

愛よ、これは愛なのよ!

とっても寛大なあたしの愛なのよ!


「いいからさっさとしろ」


「…はい…」


鬼講師…。


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