秘密のMelo♪y③*ウィーン編㊤*
―ぎゅいーんっ
…はいっ。
てなわけで速攻取りに行きますた。
野木さんに大急ぎでジェット機出してもらって、日本へ超特急!
「待っててね!」
ヘリポートで野木さんには待っててもらって、マンションへ向かうことにした。
「……ど、どうやって行こう…」
やっぱり…車出してもらわなきゃダメ?
…だよねぇ…。
「ご…ごめんね野木さん」
「とんでもございません」
ぶおおーっとエンジン音が微かにする車内、縮こまって謝った。
ものの十数分でマンションに着き、(自分なりの)全速力で走って部屋に行った。
こんながらーんとしてたっけ…。
ふとそう思ったけど、気にする間もなくバイオリンを手にまた飛び出した。
部屋自体が広いから…生活感がないと、すごくがらんとして感じるんだね。
「野木さんお待たせっ。んじゃウィーンに戻ってもらっても…いいですかね?」
「もちろんでございます。では急ぎましょう」
うん、間に合う!
間に合うよ急げば、次の日の学校にはさ…!
頑張れっ。野木さんならできる!
心の中で必死に激励した。
…そしてそれから数時間。
ウィーンの時間にして午前四時過ぎ、急ピッチで日本ウィーン間を渡ったあたしはかっくんの待つ別荘に戻ってきた。