秘密のMelo♪y③*ウィーン編㊤*
…うん。
この場合ね。
「何も聞かなかったことにしようね。よし。じゃあ帰ろう」
早く用意しないと。
あれ…着物なんて持ってきてたっけ?
「あそうだかっくん。父様も言い忘れてたけどさ、かっくんも出るんだよ」
「あっそ…」
「うんっ。かっくんの着物姿楽しみ❤」
「ふーん。…………は?」
おお。かっくんらしからぬ。
『ノリ突っ込みのようなそれ! マヒロの十八番じゃない』
「ちょっと待て。俺が…なんだって?」
「だってさー、なにはともあれ結婚は事実だし。かっくんもう藤峰家の一員だよ。藤峰家次期当主の旦那様❤とか会社の跡取りとかそういう立場」
「……」
『おーなんかすげぇ』
『なんだ。会社は楓が継ぐのか』
『社長さんだわよ! なんかもう、存在がかけ離れて感じるわねー』
だってかっくん、こないだ…。
結婚しよう…って。
言ってくれたし…❤
つまりはこれも受け入れてくれるってことだよね?
「……ハア……」
やあねそんなため息ついちゃって❤
今日のはだってただのお話会だもの。
今度立食パーティーをするとかで、その打ち合わせ。