秘密のMelo♪y③*ウィーン編㊤*

わっはっはっと愉快そうに笑う声に恐る恐る振り返ると。


「いやあっはっは。まおにしてはよくやったじゃないか。うむ。では楓くんの着物も至急用意しよう。現在は私の息子の楓くんのね」


「……」

「……」


ど……どっから出てきたんだこれ…。

神出鬼没という言葉では到底足りない。


でも。

推測は可能。そしてたぶん…九十九.九パーセントの割合で間違いない!

きっとこの人は…!

あたしと電話してたあのとき…!

「じゃあ私……ダイブする!!」とか言ったあのとき…!

もうすでに飛行機かなんかに乗っていて…!

宣言した瞬間に…!


―あピョーン


…と…!

飛び降りたに違いない…!

その証拠に…!

パラシュートを背負っている…!


「そこまでわかってて“神出鬼没”はねぇだろ」


まあね。うん。まあね。


「ささ、まおに楓くんや。そんなところでもたもたしてないで、さっさと中に入ろう。時間がないぞい」


「❤」


かっくんの着物姿!

きゃあ~~~ん楽しみっっ。

きっときっと…。


―かぽーん


…みたいな!


「意味が分からん」


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