秘密のMelo♪y③*ウィーン編㊤*
「…?」
ちょっと悩んだものの、すぐに気が付いた。
恐らく……。
「……送り方が分からなかったんだな」
絶対。間違いない。
でも頼む相手が違う気がするんだが。
野木さんや坂本さんが一緒にいるんだから、そっちに頼めよ。
余計なもんまで届いたじゃねぇかよ。
この箱どうしろっつーんだ…。
『はっぴばーすでーでぃーあ私の未来の息子ー』
「……」
まだ言ってるし。
「これ、捨てといて」
「ええ? いいの? だってまおちゃんのお父様からでしょ」
「人違い」
「え?」
きょとんとして、箱と俺を交互に見るお袋に背を向けて、自室に上がった。
弓とカードを手に…。
「ふっ……。可愛いやつ…」
思わず笑みをこぼした。
たぶん…会いたがってんだろうな。
早く抱きしめてやりたい。
あの笑顔に包まれたい。
そう思いながら、ベッドに横になった。