花咲く私


「ふふふ。
今日は高校生活初日
でしたな?花たん。」


「う、うん。」


花たん?
まあ、この際
気にしている場合ではない。


「俺も桜庭高校に入学
したんだよ〜ん。
でも実家からじゃ
通うの遠すぎるって
言ってたら昔の馴染みの
友達の子供だからって
花の母さんが高校三年間
ココから通ってもいいよ
っていうことなのさ。
今日から宜しくね〜。」



え?


三年間ウチから通う?

確かにお兄ちゃんは
もう結婚してて
お兄ちゃんの部屋は
ガラクタ置き場に
変身して空いてるけど…。



あぁ、駄目だ。
考えすぎて頭が痛い。
夢だ。これ夢なんだな。
寝よう寝よう。


無理矢理思考回路を
停止しながら
ベッドにもそもそと戻った。


「あ、もう寝るとこだったね。
じゃ、また明日〜!
花一組でしょ?俺二組だから
明日から一緒帰ろ〜ね〜。
おやすみ〜♪」



パタンとドアが締まり
思考回路が動きだした。

隣のクラスで家も一緒…。


年頃の男女が……。
お母さんも何考えて
こんなことを提案したのよ。



ていうか金髪でも
いいのかな…。
高校生ってそんなもん
なのかな…。



ええい、
気にするのはやめだ。





こうして私の
高校生活初日は
1人の男によって
ハチャメチャにかき回された。


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