花咲く私


授業もなんとか乗り越えて
私は真っ直ぐ家に帰った。


疲れをとるために
ご飯も食べずに
沸かしてあったお風呂に
入ることにした。



私の入学した桜庭高校は
男女共学で
全国的にもスポーツが
有名な私立高校だ。


ここは私の母の母校であり
とても良い学校だからという
理由で入ったのだが
私はスポーツなんて
まるでやったことがない。


部活なんて大変なことを
自らやったことはなかった。


部活どころか
男の子がいる環境に
私が入ってどうなるのか
入学初日まで
おびえていたが
由香里ちゃんのおかげで
何とかやっていけそうだ。



由香里ちゃんは
顔も可愛くて
スタイルも良くて優しい。


今日1日話していて
全てが羨ましく思えた。


それにひきかえ
私は未だに分厚い眼鏡で
体もぽってりと肉が
のっている。


風呂場の鏡を覗きながら
ため息をついた。



「これで彼氏なんて
できるわけないや。」


鏡の中の私に向かって
ぼそりとつぶやきながら
お風呂から上がり
ご飯を食べてすぐに
ベッドに入った。


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