極甘王子はいかが?


ところが、現実は。



「いいね、今の萌えたっ。今度からそれで、ね。

あ、雛乃にも言わせてみようかな」



と言って、お義兄ちゃん(仮)は自分の事を抱きしめて悶えている。

…あれ、こんな人だったっけ。


「黙れ変態。バカ臣。絶対言わないし」


「ベッドの中だったら、お願い聞いてくれるだろ?」


悪戯っ子のように言うお義兄ちゃんに、照れて何も言えなくなるお姉ちゃん。

うん、今日も平和だ。



「ひな、キッチンでレタスちぎってくれる?」

「あーい」



立ち直ったお姉ちゃんから指令を受けてキッチンへ立つと、お姉ちゃんがオムレツを焼きながら話しかけてきた。





「ひな、壱臣嫌い?」





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