極甘王子はいかが?



「お兄ちゃん、資料室みたいな所で、本棚を押したら隠し通路がある所って分かる?」

『……あ、分かった。そのまんま進んでみ?』

「了解っ」

真っ暗な地下通路のようなとこを進んで行くと、廊下のあちこちに重々しい扉。

『あ、ヤバ、講義始まるっ!
雛姫?そこの突き当たりのドアを開けたら、大きな桜の木のところに出るから。
そこで那智の事待ってて。
じゃあ切るよ?
またね~』

「え、ちょぉっ」


聞こえてくるのはツーッ、ツーッという機械音。

突き当たりってドコよぉっ?!

仕方なく、携帯のディスプレイを懐中電灯替わりにして先に進む。


「まだあるの…?」


―――――――
―――



―♪♪♪―

しばらくして、突然なった携帯にびっくりして落としそうになる。

びっくりさせないでよ、もう!!

開いてみるとちぃちゃんから。


【今どこなん((((゚ □ ゚ ) ゚ □ ゚))))?
大丈夫?襲われてない??】


…襲われてたらメール返せないと思う。


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