極甘王子はいかが?
とりあえず、出来る限りの早打ちで【大丈夫だよ!心配かけてごめんね(´`;)】とメールを作って送信。
そうこうしているうちに、突き当たりだと思われるドアに辿り着いて、思い切って開けてみる。
と、ソコは仮登校日に見つけたあの桜。
1ヶ月経って花が散り、すっかり葉桜になっていた。
「それにしても大きいなぁ」
樹齢何年くらいなんだろ。
桜の木に取り付けられた札を見つけて読んでみると、"名前:小町 Since16??~"と書かれていた。
400年っ?!
そんな古い木が残ってるんだ…。
しかもこんなに寂しい所に。
学園の敷地の端の、四方を建物に囲まれている中庭。
花を見て喜んでくれる人もいないのに、ひっそりと花を咲かせていたんだね…。
太い幹に手をついて、そんな事を考えていた。
そういえば…物は100年人間に使われると魂が宿って"付喪神(つくもがみ)"になって、荒(あら)ぶれば禍をもたらし、和(な)ぎれば幸をもたらすって言われてる。
しかも、桜は霊的な力が強いっていうし…
この桜にも、付喪神がいるのかなぁ?
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