極甘王子はいかが?


「王子は何処にいたの?」

「また王子って……はぁ。
理事長室に避難してた。

そういえば、自己紹介してなかったよね。
大宮那智(オオミヤ:ナチ)です。
お隣だし、よろしくね」


ニコッと笑いかける彼を改めて観察すると…。

やっぱりカッコイイ。


長めでサラサラの黒髪に、若干たれ目の目元。

まつげがふさふさで、ぱっちり二重。

目じりのほくろがすっごく色っぽい。

鼻も高くて、声は中性的で穏やかな口調。

スタイルは…足が長くて、無駄なお肉がない感じで華奢。

引き締まってる、っていうのかな。


「柏木雛姫です。お願いします」

「自分で言うのも変だけど、"王子"って呼ばれるの大っ嫌いだから、呼ばないでね」


やばい、心の中で呼びまくってた…!!


「わかった」


もっと王子の事を観察しようと思ってまじまじと見ていると、第2ボタンまで開いてるシャツの隙間から覗く鎖骨に目がいって――――――


さっきの官能的な場面を思い出してしまった。


…顔の火照りが収まらないっ




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