極甘王子はいかが?
でも、男の子に恐怖を感じる私が大丈夫ってことは、私も大宮くんを男の子として見ていないってことなのか?
「なんで難しい顔してるの?」
「なんでもない…」
「…そろそろ儀式始めよっか」
そう言って私の首に腕を回す大宮くん。
…超・密・着!!!
「~~~゙!!」
「あ、頭突きはダメだよ!?」
頑張って羞恥に耐えるけど、大宮くんから香るほのかな香水が鼻孔をくすぐる。
ハチミツかお菓子のような甘い匂い…。
美味しそうな匂いだけど、くしゃみ出そう…。
とかなんとか考えてる辺り、私意外とリラックスしてるんじゃん。
そして首に触れた他人の体温によって、私の現実逃避は終わりを告げる。
「……ぁっ?!」
不意に出た甘い声。
き、気まずすぎるっ!!