極甘王子はいかが?



でも、男の子に恐怖を感じる私が大丈夫ってことは、私も大宮くんを男の子として見ていないってことなのか?


「なんで難しい顔してるの?」

「なんでもない…」

「…そろそろ儀式始めよっか」


そう言って私の首に腕を回す大宮くん。

…超・密・着!!!


「~~~゙!!」

「あ、頭突きはダメだよ!?」


頑張って羞恥に耐えるけど、大宮くんから香るほのかな香水が鼻孔をくすぐる。

ハチミツかお菓子のような甘い匂い…。

美味しそうな匂いだけど、くしゃみ出そう…。

とかなんとか考えてる辺り、私意外とリラックスしてるんじゃん。


そして首に触れた他人の体温によって、私の現実逃避は終わりを告げる。


「……ぁっ?!」


不意に出た甘い声。

き、気まずすぎるっ!!






< 43 / 69 >

この作品をシェア

pagetop