極甘王子はいかが?



「あぁもうっ、だから王子に頼んだのにっ」

「こうなったら強行突破だな!」



なぁんて、覚悟を決めてるお二人さん。

ふふふ、甘いのですよ。

私を見くびってもらっちゃぁ困ります!

一回の却下くらいで諦める雛姫ではないのですよっ!


「いいか、ぴよこ。
出たら全速力で俺らに着いて来いよ!!
また逸れたら(はぐれたら)駄目だからな!!」

「はーい」

「ほんとに分かってんのかしら…行くわよ!!」


ちぃちゃんが男前にドアを開けると、付近に人影ナシ!


「ふぅ、大丈夫みたいね」

「隊長っ! 斜め右前方に敵兵が!」

「あら、ホントね隊員A。見つからないようにするのよ?」

「お前ら、こんなときになんでそんなに楽しそうなんだ……」

「隊員B、細かいことはよいのです! 早く校舎に…」

「って、俺"隊員B"かよ!」


大きい声で突っ込みをしたせいで、一般生徒にバレてしまったようで…。



「「「いたぞ~~~っ!!!」」」



「「このバカっ!!!」」
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