極甘王子はいかが?
とりあえず見つかってないことに安堵して、わずかに振り向くと……。
居た。
ウサギが。
いや、あれは子うさぎ?
いかにもアホそ…天然で純粋そうな、ちっちゃい女の子。
いたずらな風に遊ばれてる背中半ばの黒髪に、色白な肌。
なんであんなに大きいのかと不思議になるくらい大きな目。
桜に目を奪われて半開きになってるピンクの唇と頬。
―――…って俺、変態じゃねぇか!!!
これは、俺から声を掛けるべきなのか?
内心かなりドギマギで、ソワソワしつつも決意して、声に乗せる。
『誰?』
ダメだ、俺…。