極甘王子はいかが?

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そして、入学式から3日後。

私は干からびていた。



「雛姫ちゃん、僕のと交換しようよ!!」

「いや、俺のと!!」


私の棒タイを執拗に狙うオトコノコたち。


「ちょっと、那智様を何処に隠したのよ!」

「そうよ! 一刻も早く那智様のご尊顔を拝見申し上げたいのに!!」


大宮くんが登校してこないのを私のせいにして文句を言うオンナノコたち。

そしてそれを懸命に止めようとしてくれるちぃちゃんと美倉君。

本っ当に申し訳ない…!!


「雛姫。クッキー食べませんこと?」


そして、私にクッキーを勧める伊織。

事態は混沌としていて、もう何が何やら。


「あ、貰います…」

「クッキーの中には占いが入ってますから、気を付けて召し上がってくださいね?」

「はーい」


クッキーの中には…。
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