極甘王子はいかが?
訪問、子うさぎ!
そして無情にも時は過ぎ。
只今放課後。
「さぁっ、行くのですわ、雛姫さん!!」
ビシィィッと、会長モードの伊織の号令。
それとともにがっちりと腕を掴まれる。
「痛い~!!」
「こうでもしなくちゃ、逃げるでしょ?!」
「伊織ぃ~~~っ」
「観念なさいな」
ズルズルと引きづられて、無理やり車に乗せられる。
黒塗りの左ハンドル、しかも座る所がフワフワ。
高級そうだ…。
「おかえりなさいませ、伊織様。
いらっしゃいませ、柏木様。」
微笑みを浮かべた運転手さんが声を掛けてくれる。
これは、返事をするべき?
「初めまして!お世話になります!!」
「ただいま。大宮邸まで行ってくれるか」
「はい」
もう、覚悟を決めるしか…ないよね。