極甘王子はいかが?
1章 子うさぎの受難
お友達
=side子うさぎ=
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朝。
ぴぴぴ…と枕元の目覚まし時計が鳴って目覚めた。
時刻は6時半…う~む、眠い。
昨日の夜、興奮しすぎて寝付けなかったからに違いない。
今日は、入学式をやってHRをやってだから、お昼ちょっとすぎには帰れるはず。
帰ったら、寝よ。
モソモソとベッドから降りると、ドアがバッターンと開く。
「ぐっもーにん♪ ひな~」
うるさい。
なんでそんなにハイテンションなの、お姉ちゃん。
今入ってきたのが柏木雛乃、19才。私のお姉ちゃん。今日から(?)大学2年生。
「いやん、相変わらず低血圧なのねー」
髪を暗めの茶髪に染めてゆる巻きにして、メイクもブラウンを基調としたナチュラルメイク。
ぱっと見大人しそうだけど、性格はガサツ…じゃなかった、姉御肌で面倒見が良い。
ただ、怪力で不器用。
お姉ちゃんの作るリンゴのうさぎの耳は、絶対に左右非対称というツワモノ。
「お姉ちゃんは朝から元気良すぎなんだよぉ…」
「だって、どうせ過ごすなら明るく楽しい方がいいじゃない。はい、ご飯よー」