メイドな私とハプニング!
「じゃあ、アタシホールに出るね。柚ちゃんも早くきなよー?」
「はい、分かりましたっ☆」
凛さんは一足先にホールへと向かう。…さてさて、私もメイクをしてホールに向かおうっと。
メイク室のドアを開けるとそこで待っていたのはメイク担当の朱莉さん。
朱莉さんは店長の妹さんらしい。…凛さん情報。
栗毛の髪がふわふわ揺れる、すっごくかわいらしい女の子っていう感じの人。言ってしまえば、凛さんと正反対のタイプな感じ。
「柚ちゃん、今日はどうするー?」
「あ、いつもと同じでお願いします。」
じゃあ、はじめるねと言ってメイクを始める朱莉さん。手つきが良くて速い。
「はい、かんせーい!!」
そう言って、朱莉さんは手を止めた。
「いつもありがとうございます、朱莉さん。」
私が私じゃないみたいだな…っていつも思う。
私に見えないメイクにツインテール。
たぶんクラスメイトがみても私だって思わないと思う。
「朱莉さん、行ってきます!」
「はい、行ってらっしゃい!」
そう言って私ははホールに飛び出した。