らぶ★ちゅー
あたし達は無言のまま、しばらく抱き合っていた。
千葉くんの胸の中にいながら、小鳥のさえずりが聞こえる。
この時間、好きだなぁ~。
「・・・おい」
千葉くんの声であたしが上を向くと、待っていたのは千葉くんのド!アップ顔。
「久しぶりに会えたんだから、キスのひとつくらいさせろよ」
至近距離でそんなこと言われたら、余計ドキドキするじゃん・・・。
「・・・う、んんっ・・・」
そして、返事をする前に、千葉くんはあたしの唇を奪っていった。
1年ぶりのキスはとびっきり優しいキス。
何度も角度を変えて、ついばむように、味わうように。
時々聞こえる、クチュっという甘美な音にあたしの心臓は破裂寸前。
・・・千葉くんの意地悪・・・。
「・・・んっ・・・はぁっ、ん・・・」
もっともっと、って思っちゃう。
そんなに甘いキスされたらもうやめたくなくなっちゃうよ。
「・・・・・・あ」
なのに、何かを思い出したような千葉くんは途中で唇を離した。
・・・・・・足りない。
ばか、と心の中で千葉くんに向かってつぶやいた。