恋愛ごっこ。
小学生はお洒落すらしなかった。
中学生になって2年生後半にようやくお洒落し始めた。
メイクは未だしたことないし…
「‥も!桃!!」
「っあ、ごめん‥」
「もお、大丈夫?」
「うん、平気‥‥っわ!」
よそ見して人にぶつかってしまった。
「ごっ、ごめんなさい!」
「いや‥大丈夫か?」
「は、はい‥すみません」
見上げると、いかにもスポーツをしてそうな、爽やか系な男子。
「んじゃ俺急いでるから!」
「あっ‥」
そう言うと駆け足で帰ってしまった。
「足、速‥」
「桃、大丈夫?」
「あ、茉奈ごめんね、迷惑ばっかり。」
「ううんっ!それよりさ、今の人もなかなかかっこいいじゃん。先輩かな?」
「え、‥うーんまあ‥」
ふと下を見ると、サッカーのキーホルダーが落ちていた。
「あ、もしかして今の人の?」
「わかんないけど、たぶんそう‥どうしよう。職員室に預けるべき?」
「桃が届ければいいじゃん♪」
「ええっ」
「お近づきになれるチャンス!ね?」
「別にお近づきしなくていい~っ」
「まあまあ♪」
茉奈はあたしをよくからかう。
(高校生活、どうなるんだろう)
わくわくもするし
不安もあるし。
よくわかんない!