君との愛は無限大∞
終わった…。
あたし、助かったの?
うん、助かった…。
ヤられてない…よね?
うん、何もされてない。
良かった…。
よかったあああああ!!
残されたのは、あたしと黒髪の2人。
………そうだ!お礼!
あたしは1人の世界に入り込んでいて、まだお礼をしていなかった。
「あのっ、助けてくれてありがとうございました」
あたしは頭を下げた。
「いいよ。てか大丈夫?」
優しい人。
さっきは一瞬しか見なかったからわからなかったけど、よく見たら年上っぽい。
「はい」
さっき殴られたお腹は、もう何ともなかった。
「良かった。気を付けて帰ろよ?んじゃ」
そう言って、黒髪の男は歩いていった。
あたしはしばらく、その後ろ姿を見つめていた。