僕の世界は一日限り【BL】
「さて、そろそろどっか入りますか?」
現在時刻、11時を20分ほど過ぎた。
混み始める前に昼ごはんを食べに行こう。
「和食と洋食ならどっち好き?」
ちなみに俺は和食派だ。
「どっちかっていうと和食ですかね」
「気が合うな。
もうちょい歩くとさ、
いい定食屋があるけど、どうする?」
「じゃあそこにしましょう。
よく行くんですか?」
「うん。っていうか
バイト先でもあるんだけどさ、
小さい頃からよく行ってたんだ。
父さんの知り合いの人がやってるから」
「バイト先なんですかー
……勤務時間と曜日を教えてください」
「お前、来る気だろ」
「違いますよ。次の約束
取り付けようとしてるだけですよ」
「本当か?」
「まあ、味次第では、
また行くかも知れませんけどね。
そしたらもしかすると、
偶然かちあうかもしれませんよね」
そう言う彼は、ニヤニヤと笑っている。
……確実に来る気だ。
「やっぱり別の所にしようか」
「えー、いいじゃないですか。
そこに行ってみたいです」
ニヤニヤしながら言うんじゃない!