僕の世界は一日限り【BL】
「紹介かー、したくないなー」
「そんな事言うなよー。
愚痴とかさぁ、オレ相談乗れるしさ?」
コイツに相談……
乗ってもらうような事があるだろうか。
「友彦じゃなくてさ、相手のだよ」
あ、そうか。
「やっぱり、忘れられるのは嫌だよな?」
「いきなりそのままくるのか。
でもまあ、相手も知ってるんだろ?」
「知らずに付き合うとか、逆に無理だろ」
「ですよねー!
だからまあ、知ってて好きだって
言ってるんだから、そこは大丈夫だろ」
「それは俺も思うけどさ。
でも、やっぱり忘れて謝るとさ、
ちょっと悲しそうにするんだよ」
「謝ったら?」
「謝ったら」
鸚鵡返しで返答すると、
彼はふーん。とニヤついて俺を見た。
「……何だよ?」
「いや、べっつにー。
自分で考えなさいよ」
「だから何なの?」
「じゃあ、俺そろそろ帰るわ」
バイバーイ!と、俺の疑問には答えずに
彼はコーヒーを飲み干して帰っていった。
何なんだ。