僕の世界は一日限り【BL】
「あ、兄ちゃんだ」
台所には、兄ちゃんがいた。
休日だし家に居ても別に変では無いけど、
この人が台所にいるのは珍しい。
「ん、何か食べるか?
ヤキソバと焼きイカと枝豆なら
すぐに出せるけど、いる?」
「何?その祭りみたいなラインナップ」
「因みにイカは切られてるから。
屋台仕様じゃないから期待するなよ?」
別にそんな期待はしていない。
「祭りっていうか、
居酒屋メニューじゃないですか?」
そう言った光平の視線を辿ると、
イカの入ったトレイと缶ビールがあった。
そうか、真昼間から酒盛りする気なのか。
だから台所にいるんだな。
ヤキソバはただ食べたいだけかな。