恋するうさぎ
席替え
あたし、倉越雪音。絵を描くことが大好きな小学五年生。チャームポイントは黒髪の二つ結び。今日は席替えの日です。
「じゃーみんなクジ引いて決まった番号に移動」
んーと3!3番の席に移動だ。机をもちあげて席を移動する。
「よいしょ」
「雪音が隣かよろしくな!」
雪音の隣の席になった男子の名は中村樹。控えめで大人しい私とは違ってクラスのムードメーカー。やんちゃな男の子で少しお調子者。こちらこそよろしくと挨拶を交わした。

昼休み。雪音は1人で絵を描いていた。
「へーえ、お前って結構絵うまいんだな」
ササッ。とっさに机の中にノートを隠した。
「ちょっと!勝手に見ないでよ。恥ずかしいじゃない」
「なぁ、今度オレ描いてよ。じゃーな」中村は友達と一緒にサッカーをしに教室を出て行った。
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