君へ。

いよいよ

あれからゆうちゃんは手当てを受けて自宅に帰ったらしぃ。

「大丈夫そうだった!」
と、木田クンが言うから少し安心した。


……安心したんだけど、幸田クンがあれから元気がない。
いや、いつもどーりなんだけど。なーんかたまに黙り込む時がある。
いくら心配だからってそこまでなる?うーん、分からん。



それに木田クンも気がついたらしく、
「奏どしたん?」
と、アタシにも聞いて来た。


………ぎゅ。

ほらまた。最近こんなことばかりだ。いい加減うっとうしくなる。

『マジで救心買おうかな…』

ぼそっと呟いてみる。

「ん?」
木田クンが振り向いた。
『やっ!何でもない!!』

ハハっと笑ってごまかした。
危ない…。独り言は変態の始まりだってお姉ちゃんが言ってた。

気をつけよぉ。
< 13 / 216 >

この作品をシェア

pagetop