君へ。


その間も鼻がつーんとなって痛い。


『ゔ……っ』


涙が出るのを必死でこらえる。



行き交う人が不思議な目で見てくるけど気にしていられなかった。



やっと出口に来て自動ドアが開いた瞬間、思いきり後ろに手を引かれた。





『わっ…』


こけそうになり、急いで体制を整えようと後ろを向いた。






思いも寄らない人物が立っていて、アタシは大きく目を見開く。




なんで………こんなところに……?
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