君へ。
ゆうちゃんはいきなり、バッとこっちを向いて目を見開いた。

『ぅお!びびったーどしたん?やっぱ買うべき?』


そんなアタシにゆうちゃんはベシっと頭を叩いた。

『えっ!何!?』

突然の出来事に驚く。
しかしゆうちゃんはニヤッとしながら身を寄せて来た。


「こころ、それいつなる?」

ゆうちゃんの質問にしばし考えてから、

『あー、木田クンの前だとよくなるね。何?アタシ木田クンに呪われてんのか?』

その問いにゆうちゃんはまたバシっと頭を叩いて来た。


『ゆうちゃんさっきから痛い…』

涙目でゆうちゃんを見る。
そんなアタシにゆうちゃんはため息をついて、

「バカだねー、こころ。それ恋だよ!」
















ホワッツ?






え、誰が?誰に?

どのように?え?

イミガワカラナイ。



少しの間フリーズしてたアタシにしびれを切らしたゆうちゃんは丁寧に説明をしだす。


「あんね?だからーこころは木田クンに恋をしたんよ!好き!ラブ!分かる?」



だいたいわかってきた。
なるほど!アタシは木田クンが好きになったのかー。


へー。






………マジで?



ゆうちゃんは、よかったねーなんてニコニコしてる。



アタシ……恋しちゃったんかー。


そんな時、休憩の終わりを告げるチャイムが鳴る。


「じゃ、こころ!アタシも協力するし、頑張れよ!!」


そう言い残して行ってしまった。
< 20 / 216 >

この作品をシェア

pagetop